アトレーヌ水性防水材


築12年の自宅ベランダの防水塗装をしてみました
2017,04,29
築8年ほどで防水塗装にクラック(ひび割れ)が発生してましたが、ベランダに出る用事がほとんど無く、放置していたところ、その後年を追うごとにクラックの範囲が広がってました。
塗装下のFRP層自体は対候性が弱いため、FRP層から漏水したら階下のリビング室内に雨漏りする恐れがある為、5月の連休を利用して塗替えに着手することにしました。
塗膜全体が田んぼのひび割れのようになってました。
雨水が流れる箇所を中心に水垢で黒く汚れてました。

水道水を流しながらブラシでこすり、出来るだけ清浄な面にしておきます。雨水を樋に排出するドレン穴の中は歯ブラシでこすりました。
4月の末ですがベランダの中は日当たりが良い割に風が通らず、たかが水洗いだけで夏の様に汗が出ます。
真夏はさらに厳しい環境になることが判りました。塗装のひび割れも環境に起因するところが大きいのかもしれません。
建物で雨が直接当たる唯一の塗装面がベランダであり、屋根の様な傾斜もないので一番先に劣化が始まる部位なのかと作業をしながら思いました。

一通りきれいになったので一晩おいて乾燥させておきます。
2017.04.30
今回使用した塗料はアトミクスの水性防水材です。一般的な戸建住宅のベランダに多いFRP防水の塗替えに適合しております。
防水材は18kg容量の大きな容器しか設定がないものが多く、我が家のベランダは4平米前後なのでそんなにいらないのですが、 このメーカーは4kg容量の設定があった点と、水性の1液タイプなので作業に不慣れな私でも失敗の可能性が少ないと判断してこちらを使用しました。
これを2回塗りしてメインの防水層を造り、その防水層を紫外線等から保護するためのトップコートを1回塗りする予定です。
内側で人目につかないとはいえ、塗料が壁等に付着すると非常に見栄えが悪いので、塗装したくない部分はマスキングテープとマスカーで養生します。
エアコンの室外機もロープで床面から浮かせて床面を全て塗装できるようにしておきました。

最初に刷毛を使い、サッシ枠の下、入隅部分など細かい部分を塗装します。できるだけ厚膜にしたいので原液のまま(仕様書も原液無希釈で記載されてます)、たっぷりと塗っていきます。
サッシ枠の下は大雨の時などに風で水を巻き込み、雨漏りの原因になりやすい場所ですので、特に念入りに塗布していきます。
コーキングが施工してあり、それが劣化している場合は変性シリコン等、耐候性の高いコーキング材を増し打ちしておく必要があります。

余談ですが、水性塗料なので臭いは気にならないと思っていたのですが、開封すると独特のアンモニア臭に近いものがあり一瞬、「うっ」となったのですが作業を始めて間もなく、臭いは 気にならなくなりました。壁用などの塗料と比べると粘度が高くドロリとしていて、いかにも厚膜の期待が持てます。
面倒な刷毛塗りが終わったらローラーによる塗装に切り替えます。
ローラーは6インチ幅が主流ですが、今回の様に4平米前後の塗装なら4インチ幅のものが使いやすいです。
あと、ローラー塗装の際はローラーバケットを使用しました。画像には写っておりませんがバケットの中に入れる使い捨ての内容器も塗装の都度、交換して使用しました。ローラー塗りにはローラーバケット類がないと話になりません。


たっぷりと防水材を含ませて塗り広げる気持ちで塗装していきます。刷毛に比べると圧倒的に作業性が良く、楽しくなってきます。
刷毛塗りした箇所もローラーが使用できるところは重ね塗りすると、刷毛目が消えて外観が良くなります。
全体を塗り終えたら当日の作業は終了です。カタログでは「1〜2日間で施工OK」と謳っており、仕様書も2時間で重ね塗りできる(気温25℃)記載がありますが、1工程を1日としたほうが無難かと思います。
急いだ塗装は次第に気持ちと作業が荒くなり、結果として仕上がりに表れることが多いような気がします。

2017.05.03
1回目の防水材塗装の3日後に2回目の防水材塗装を行いました。
好天が続き3日も置いたので完全に乾燥していると思って靴下で歩いたみたところ、若干表面にタック(ベタつき)を感じて驚きましたが、 塗膜は指で押さえてもしっかりしており、このまま重ね塗りして問題ないようです。
下地(FRP防水層)の伸縮に追従する性能を持たせているため、多少ゴム質のタックが残るものかと思われます。
最終的にトップコートを塗装するので気にせず、2回目もたっぷりと塗装して終了しました。
気がかりだった旧塗膜全体に発生していたクラックも埋まり、全体が被覆されてひと安心です。
仕様書では防水材を3回塗りする記載になっておりますが、その場合は4kg容量1缶では不足な点と、作業者の根気も足らなかったので防水材は2回塗りです。
2回塗り終了の時点で缶には防水材が1kg程度残ってました。もったいないので裏の物置が置いてあるコンクリート打ちっ放しの面にも2回塗って、ちょうど無くなりました。1缶で6平米ほど2回塗装できるのが確認出来ました。


2017.05.06
今年の連休は本当に好天に恵まれて助かります。
2回目の防水材塗装の3日後に仕上げのトップコート塗装を行いました。
遮熱効果のある塗料です。ベランダなのであまり意味がないのですが、小容量のものでは選択肢がありませんでした。
塗り漏れ防止になるかと思い下塗りと色違いのグリーンを選択しました。
開封したら青色が分離してましたが防水材に比べて粘度が低いので棒で簡単にかくはんできます。
塗装用具ですが、今回の塗替えは3回に分けて使用するので作業終了時にその都度、水道水でしっかりと洗って固形の石鹸にこすりつけておけば次回の塗装時にも毛が柔らかい状態で使用できます。
トップコートも最初は刷毛で塗っていきます。防水材ほどの塗付量は必要ありませんが、下のグレーが透けない様に注意して塗っていきます。
トップコートも原液で使用しました。原液でも防水材に比べて刷毛の滑りが良く楽に塗装できるのですがその分、厚く塗れないので透けやすくなります。 ドレンの穴の中も丹念に塗ります。画像に写っているオーバーフロードレンの穴の中も、ちゃんと金具を外して塗ればよかったと後で気がつきました。
まぁ、通常のドレン穴に落ち葉などゴミが溜まらない状態で管理すれば排水が追いつかないほどのことは無いと思います。
ローラー塗装に切り替え、先行して刷毛塗りした箇所もローラーで重ね塗りできるところは塗ります。トップコートは1回塗りだけですので(仕様書も1回塗りで記載)、できるだけたっぷりと塗りました。
エアコン室外機の下は、うつぶせに這って下をのぞきこみながら塗ることになりますので、ここは最初に塗らないと顔面に塗料がつく可能性が大きいです。
雨水が流れ込む箇所は特に念入りに塗りましたので、結果として3回ほど重ね塗りになりました。
室外機が浮いてますが、壁の物干し用金具にロープで吊ってあります。
かなり多目に塗ったのですが、缶には半分以上残ってました。標準塗付量が1平米あたり200グラムなので当然ですが惜しいような気がします。
数年後にトップコートだけ塗り替えるつもりではありますが、保存しておいてもその時には使えないと思います。
防水材と同じように裏のコンクリート面にも塗装しましたが、まだまだ余るので娘が飼っているウサギの小屋のベニヤ屋根にも塗ってあげました。遮熱効果はどうなんでしょう。
2017.05.14
1週間以上放置してしまい、養生テープの糊が強く付着して剥がすのに少し苦労しました。裸足で躊躇なく歩ける状態になり感無量です。
防滑効果のある骨材(目の粗い砂のようなもの)が入ったトップコートもあるのですが、ざらざらした表面になるため、どうしても汚れがたまりやすくなります。
あと、トップコートで骨材入りの塗料はムラになりやすく塗装しにくいことを塗装職人さんから聞いてましたので平滑仕上げのトップコートにしました。

本当は築5年目くらいでトップコートだけ塗り替えておけば良かったのでしょうけど、普通は5年で塗替えはしないと思います。


アトレーヌ水性防水材 標準塗装仕様
(FRP防水面 塗替え使用)
工程塗料品種希釈量塗布量(kg/平米)塗装間隔時間
(気温23℃ 湿度50%)
塗装間隔時間
(気温5〜10℃ 湿度50%)
防水材下塗りアトレーヌ水性防水材無希釈0.15〜0.2012
防水材中塗りアトレーヌ水性防水材無希釈0.35〜0.45224
防水材上塗りアトレーヌ水性防水材無希釈0.35〜0.45224
トップコートアトレーヌ水性トップSG無希釈0.15〜0.25--

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